嘘をつくから喰ってくれ

生まれたときから独裁者

風にざんざか揺れている。

街路樹。

深い緑は、ただ美しく。

光に映えて、さらさら、キラキラと。

ガードレール下の雑草も、

光と風を、たたえている

この美しさを。

私は、いやらしいことをした後に、

後ろめたいことをしたあとに、

ああ、生きていてごめんなさいと懺悔しながら

光の注ぐ強さ、日本国旗の翻り、

聳え立つ渋谷のビル。柔らかい影。

走る日常と、その映画のようなコマ送りを、

 

感じる。

そうしないと、わからなく、なってしまう。

小さな画面。小さな世界。

この、世界の肉迫は、

私の命がリスクに震えているあかし。

ああ、私は、平和に生きたいと願いながら、

もしかしたら、逃れられない。

美しさから。

罪から、醜さから。